お客様の立場で考える量産プロデュース

Mass Production Produce

量産チーム座談会

出席者

梅田康祐(統括部長) Umeda Yasuhiro

卜部勇太(製造1課主任) Urabe Yuta

柿沼教之(製造2課課長) Kakinuma Noriyuki

大武 智(品質管理課主任) Otake Tomo

柿沼良和(生産管理課係長) Kakinuma Yoshikazu

複雑化・高度化するイメージ・デザインを
製品として実現するために

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01 アミューズメント機器は、多数のギミック、高輝度のLEDなどを組み合わせた複合体ですが、近年、より複雑な動きや、それに伴った音・光り方などが求められるようになってきました。難易度が高いお客様のイメージに対して、それをどう具体化していくか。当社は「NO」という言葉を使わないことをモットーとしているので、社内はもちろん、多くの協力会社と連携して、製品を実現するための、納得性のある着地点を探る努力を続けています。

02 かつてと一番違うのは、ローコストでハイクオリティが求められること。たとえば、金メッキ加工していたものを、比較的安価なアルミ蒸着加工にするといったことです。その上、より華々しく見せるために、さらに表面加工を施すケースも増えています。メッキのような光沢のある蒸着加工の上に塗装、またはインクジェット印刷して、さらに、レーザーで焼き削って溝・ラインを形づくったりするわけです。3D(3次元)データによる複雑な形状に微細な加工を加える必要があるので、難度は高まっています。

03 組付けラインでも、極小で傷つきやすかったり、逆にこれまでなかった大きなものだったり、可動部分やLEDなどの電気系統が複雑だったり、パーツそのものが非常に高度になってきているため、作業も複雑化しています。そのなかで不良品を出さないために、スタッフの配置であったり、ラインへのパーツの流し方を工夫するのがポイントです。当社の特質ですが、ラインに流れる製品が短い周期で変わる中、一つとして同じ製品がないので、毎回最適な組付けラインを組成しなければならない。定型ラインはあり得ないのです。

04 企画〜開発は営業チームが担当するのですが、量産のGOサインが出て、実際に納品するまで1カ月ということも、たまにあります。自動車や弱電と違う、アミューズメント業界に特化したデリバリーに応えるために、製造の精度・スピードは欠かせませんが、品質管理が重要です。同じスペックで安定して量産するための危機管理は常に意識しています。成形、表面加工(加飾)、組上げた製品と、すべての段階の現場に立ち会って、どんな問題が起こる可能性があるのか、それを防ぐ方法は何なのか…。そのためにも、社内の情報共有、協力会社とのコミュニケーションは重要です。万一の事態があったとしても、お客様に正確な情報をお伝えして最善の解決策をご提案するよう努めています。

05 生産管理課では、成形・表面加工・組付けの量産スケジュールを組んで、お客様と製造現場・協力会社との連絡・調和を保つ役割を担っています。スケジュールをにらみながら納期までの工程を逆算して、現場に過度な負担がかからないように、ただし、定められたスパンできっちり作業が進むよう、工程を管理します。「サンリードならここまでやってくれるだろう」といった、お客様の期待に応えられれば最高です。毎回違う機種で、それぞれ異なった対応をしなければならないことの繰り返しが、けっこう大変ですが……(笑)。

すばやく確実に、高品質で
コストパフォーマンスの良い製品を届ける

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01 有名な人気アニメーションをコンテンツとする機種の製造を担当したことは、大きな経験になりました。お客様からの、細部にわたる、繊細かつ大胆な成形や表面加工、完成イメージのご要望にお応えできたことが、全社的な自信につながったと思います。

02 大好きなアニメだったので、正直燃えました……表面加工には、相当以上に苦労はしましたけれど(笑)。試作を社内で行って、蒸着の上に塗装が載った形状では、塗装の厚みの違いによって、レーザーで抜けないという問題が発生したのです。結果的に、量産を想定して、塗料の厚みとか種類を何度も試し慎重に選定することで、解決しました。レーザー加工は、光が拡散し、本来抜かなくてもいい部分を抜いてしまうこともあるので、工程管理が難しい。複数かかる工程を工夫して減らせられれば、コスト削減にもつながるし時間も短縮できますが、工程を減らして不良が出ては意味がないので、技術力をアップする努力を続けています。

03 お客様の要望が「完成品は金色で、一部光を通したい」ということだった場合、透過部分をレーザーで焼き切ろうと光を当てたときに、3D形状のカットが入っていたりすると、光が乱反射して、本来抜かなくてもいい部分も抜いてしまうという現象が起こることがあります。形状が細密化・複雑化しているから生じる問題点です。

04 最新のレーザー機器を用意してもらっているのですが、オペレーティングするのは人です。安定した加工を行うためには、何より最初の設定が大切です。設定が決まれば基本的に同じものが仕上がります。最終的には量産に関わる問題ですから、試作の段階で設定値を詰めていくことが最重要課題だと認識しています。

05 アニメ機種で思い出深いのは、10×10cmの小さな部品です。小さいけれども20個以上のパーツで構成されていた。当初から情報共有していてわかってはいたのですが、実際に作業するスタッフたちに、短期間で組付け方を把握してもらうための方法を確定するのに手間取りました。試作段階から自分たちで分解してみて、理想的な組付け方を検討し、ライン構成はもちろんですが、ドライバー作業に適している人、検査作業に適している人などをいかに配置するかに、頭を絞りました。

06 それはまさに、プロデューサー的な感覚です。多数のスタッフが関わる組付けラインや品質管理を指揮・管理する担当社員は、全体進行をにらんで的確な指示を与える、リーダーシッブが要求されるのです。

07 ありがとうございます。そう言っていただけて、嬉しいです(笑)。繁忙時に全ラインがフル稼働すると、最大150名体制で作業します。1時間に300個組み上がるとして、3ライン×8時間で7000個以上の製品が仕上がる計算です。毎回違う製品なので、すべて1からの指示になります。スタート時には多少手間取ることもありますが、それでも納期はきっちり守るべく作業しています。

08 品質管理は、前検査といってラインに投入する前に部品を検査します。組み上がった製品は、最初に組付けラインで検査されて、さらにこちらで最終検査を行います。最大25名体制で、1機種に20個部品があるなら、1日の出荷数が1500とすると約3万個。これは単品の場合ですが、前検査を含めると、それこそ何万個という数字になります。それを全数目視でチェックします。数量のスゴさに、時折、感慨に耽ることがありますね……。

09 大変な数の部品・製品を、間違いなくお客様にお届けするための関門ですから、相当なプレッシャーがかかる部門なのです。

10 品質管理に欠かせないのは「想像力」だと思っています。不具合が起きる可能性を、先取りして考えるということ。そのためには、部品に関する情報をいかに仕入れておくかがポイントです。協力会社で作業に立ち会って、塗装や蒸着の手順や、製造現場ではじかれているものを頭に入れておくと、可能性や対応方法について、スタッフに事前に伝えておくこともできるし、万一の場合の対応がスムーズになります。

11 すばやく確実に製品をお届けするのは、量産チームが一丸となってやらなければ達成できません。そのために心がけているのは、決裁を早めていくことです。各部門から上がってくる事案を寝かせることなくすばやく決裁して、どの部門も仕事をしやすいようにしているつもりです。滞らず過度に集中させない!……走りながら、どんどん前に進めている感じもありますが(笑)。

量産現場で日々起こること。
柔軟かつ一致団結の対応力が自慢

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01 いかなる製品もお客様の基準があります。たとえば赤でも、濃度とかに許容基準があるのですが、多数の検査スタッフで、同じ赤でも感じ方が違う場合があります。そこの指導が一番悩むところです。まったく同じ品物なのに、ある人はたくさん不良として判定したけれど、別の人は1個も不良が出ないというケースです。そうなると、不良判定のものをできるだけ細かく見て、検査基準の中心に寄せるようにその都度指導します。また、たとえば黒の塗装品の上に金色とか銀色のスタンプが載っているような、ある意味シンプルなものほど、見逃すことがあります。その場合は、ずらっと並んだ部品全体をまず見てもらって、スタンプ部分に対しての意識付けを行ってから細かいチェックに入る場合もあります。

02 組付けラインは日々、ありとあらゆることが起こります。一度遊技機の液晶パネルを組み込むときに、一緒にセットするシートを2枚組込んでしまったことがありました。2枚重なったとしても非常にわかりづらい薄いシートだったのですが、組付けを終えた段階で、1台だけシートが足りないことが発覚した。すぐ報告を上げたのですが、あまりに薄いため重なっていることを確認するのが難しい状態でした。結果的に社員総出の全品検査で、すべてやり直して、無事納品することができました。大いなる教訓として、その後の作業工程を改善しましたが、あのときの会社の対応と、みんなの協力は忘れられません。

03 日産2000台といった、発注案件が進行しているときに、何年か前につくった機種を数台、それも翌日までに納品してほしい、という注文が入ることもあります。台数に関わらず誠実に対応するという意識が全社的に浸透していますので、製造部門に協力してもらって、納期遅延・納期漏れがないように細心の注意を払って対応しています。

サンリードの
「モノづくり」に携わる楽しさ

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01 お客様と折衝することが多いので、納品後に「よくやってくれた!」と言葉をかけていだいたときは、すべての苦労を忘れますね。

02 自分はパチンコが大好き、しかも大のアニメ好きなので、仕事で大好きなアニメ作品に関わることができて最高です!(笑)

03 いろいろな機種・製品に携われることが楽しいです。自分で設計したラインで、予定を立てた台数を時間内に、不具合なく組付けられたときの達成感がたまりません。

04 各部門での作業が滞りなく日々行われていること、スケジュールに沿ってイレギュラーなく作業が進行していること、そして予定通りに納品できたときは、やりがいを実感します。仕事の実内容とは離れますが、パートさんや派遣社員の方々も含めた長年一緒に仕事をしている人たちのために、今日、明日、そしてその先にも仕事がつながるように、お客様の信頼を得ていければなぁ……と思っています。

05 いいなぁ、その発言。社長的感覚だ!(笑)

06 (照れ笑い)……品質・納期を守るために、知恵を出しあったり、ベタかもしれませんが、みんなで一致団結して……お祭りじゃないですけれど、新製品が出るたびに、楽しんでやっていける感覚、盛り上がってやっていける力が、サンリードにはあります。

07 各部門のスペシャリストが揃っているので、その力を結集させれば、より良い製品ができ上がっていくと思います。

08 さまざまなケースで、即日対応できるところがスゴいです。試作でも、材料さえあれば、仕上げて翌日には届けられます。

09 平均年齢が30歳くらいで、若さに溢れています。極々稀に、やむを得ず深夜対応することがありますが、若い分頑張れる。問題は起きてはならないことです。そんな事態を生まないことが、日常の仕事ではあるのですが……万一起きた場合の対応力のすばやさ、そのときの団結力には目をみはります。何が何でもやり抜こう! という気持ちを、みんな持っていますから。

10 液晶シートの件にその一面が現れています。緊急時に、そこをどう乗り越えるのか、「ここ1点でやらないと!」と、全員が夢中で動いた結果です。先ほども申しましたが、とにかく「NO」と言わない会社というのが、最大の強みだと思っています。無茶な話を闇雲に受けるということではありません。知恵や技術力をフル稼働させて、不可能と思われるような案件であっても、ノウハウを磨いて必ず実現させる……その想いを前面に押し出して、お客様のために製品をつくり続けたいと思います。

お客様とのコラボが生み出す開発パワー(開発チーム座談会)